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特集記事

翻訳記事8:羽毛損傷行動の危険因子 by Pamela Clark

Pamela Clarkさん(獣医師、行動コンサルタント)よりご承諾いただき、Pamelaさんの記事を翻訳させていただいています。


Pamelaさんの記事を通じて、各ご家庭での環境や生活リズムの中で、様々な性格の鳥さんたちにとって何が最適な暮らしであり、どうやったら鳥さんのQOL(生活の質)をあげられるのか、ご参考にしていただきながら各ご家庭で応用していただけましたら幸いです。

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羽毛損傷行動の危険因子  2020.01.16


去年の夏、スーザン・G・フリードマン博士が講演するコントロール(制御)に関する話を聴講する機会がありました。フリードマン博士が言わなければならなかったことは、私の考え方を吹き飛ばしました。そして、私は、その時提示されたアイディアに今も興奮し続けています。私が聞いたことが新しいというだけでなく、それらが真実として私の中で反響したからです。


フリードマン博士が言わなければならなかったことを言い換えると:

行動とは、私たちが結果をコントロールする(制御する)方法です。私たちが行動する時、私たちは強化子(私たちが大切にしているもの)に近づき、嫌悪物(私たちが避けたいもの)から逃れることができるように環境を動かします。

私たちや動物が行動を起こす時、それは川に石を投げ込むようなものです。そこには波紋ができます。私たちが行動する時に、環境に影響を与えない方法がないのと同じように、石を投げ入れた時に波紋ができない方法はありません。

学習は私たちが生まれながらに行うものであり、学習する能力は自然選択の産物です。私たちの結果をコントロールするのは、私たちの本質にあるのです。したがって、コントロールの必要性は生物学の一部です。コントロールするには生物学的な必要性があります。それゆえに、コントロールは食べ物や水のように、インコ・オウムの生活の質に不可欠な第一の強化子と言えます。



コントロール(制御)は生物学的ニーズ


私たちは、すべての動物が選択をすることによってコントロール(制御)を行うことを知っています。私は何年もの間、インコ・オウムができる選択肢の数を増やすことによって、鳥たちの生活の質を高めていると主張してきました。

Lauren A. Leottiと彼女の共著者は、この考えを拡張し、次のように述べています。「環境をコントロールし、望ましい結果を生み出す能力を信じることは、個人の幸福に不可欠です。知覚制御(視覚制御)は望ましいだけでなく、心理的および生物学的必要性である可能性が高いと繰り返し主張されてきました。」さらに「選択の制限は嫌悪的である」と述べています。(Leotti、2010年)



コントロール(制御)欠如は嫌悪的


これは嫌悪的であるだけでなく、学習性無力感の状態をもたらす可能性もあります。学習性無力感とは、動物が選択をしようとする行動さえも止めてしまう状態のことです。インコ・オウムを「パーチポテト(止まり木にじっととまっている状態)」と描写したことはこれまで何回あったでしょうか?パーチポテトとは、学習性無力感を明示しているのです。

この考えを拡張して、彼らは次のように書いています。「しかしながら、他のストレッサーがない中で、選択肢を取り除くことは、それ自体、非常にストレスになる可能性があります。行動の制限、特に種によって高く価値ある行動とされるものは、行動的、およびストレスの生理学的症状に寄与することがわかっています。飼養下における嫌悪効果は、自然環境で実行できることと比較して、行動の選択がどの程度減少したか次第であるようです。」 (Leotti、2010年)



新たな認識

過去数年で、私は、インコ・オウムの飼育方法を新しい視点で見るようになりました。私たちは羽根が生えた生命体を捕獲し、彼らの翼をクリッピングしてケージに入れました。多くのインコ・オウムは、すべての時間をケージの中で過ごすか、せいぜい1日1〜2時間、ケージの外で過ごします。私たちは彼らの自由、つまり選択する機会を得るためには不可欠な自由を奪ってしまいました。

同様の方法で犬を飼い、犬が自由に動くことができず、毎日22時間犬小屋の中で飼うと虐待と見なされます。しかし、これらの慣行はインコ・オウムの世界ではまだ一般的であり、問題になることはめったにありません。これらの慣行は長い間、通常通り受け入れられてきたため、不適切であると判断することはできないようです。



社会通念の問題

この説明は、一般通念と呼ばれる現象にあります。世間一般の通年とは、人々にとって便利で快適な信念の集まりであり、これらの信念を損なうかもしれない事実を認めようとしないものです。(ウィキペディア、2019)私は誰かが「信念はアイディアへの感情的なコミットメントである。あなたが信念を持った途端、あなたに届くどんな情報に関しても、現実から目を背け、自動的に反対の方向に否定してしまう。」と言うのを聞いたことがあります。

コンパニオンバードに関しては、私たちの常識が彼らに害を及ぼしています。フリードマン博士はプレゼンテーションの中で、「コントロール(制御)の欠如は羽毛に損傷を与える行動の重大な危険因子です」と述べました。私はこれに全く同感でした。




(Peter Hitchens より引用)

「社会通念は、常に常に誤っている」



羽毛損傷行動


私は1996年以来、鳥が羽を傷つけている飼い主を支援することに特化しており、その原因についてかなりの考えを持っています。私が数年前にWorld Parrot Trustの記事にまとめた非医学的原因のリストは、次のようなものでした。

(1)不適切な食事

(2)慢性的なストレスまたは不安

(3)発情の増加

(4)退屈につながる独立した遊びの欠如、または飼い主への過度の依存

(5)不適当な水浴びの機会

(6)十分な休息の欠如

(7)不十分な運動

(8)学習および選択を行うための不十分な機会

(9)採食やその他の「発見」の機会の欠如

(10)新鮮な空気や日光に触れる機会の欠如

(11)羽への付着物、またはタバコの煙などの有毒物質への暴露


今日、私のリストは次の通りです:

•特に自然な行動(採食、フライト、水浴び、問題解決、新鮮な空気と太陽の光を楽しむこと)にかかる選択の機会の欠如に起因する慢性的なストレス、および全体的な自由とコントロール(制御)の欠如

•不適切な食事

•発情頻度の増加

•幼鳥期の不十分な飼育条件


私はこの1年、私の新しい見解を支持しているように思える2つの経験をしました。私が20年近く前に育てた2羽のメスのヨウムは、新たな飼い主を探す必要がありました。1羽は私の元に戻ってきて、もう1羽は私のクライアントの元に引き取られました。2羽のヨウムは、以前は本当に良い家を楽しんでいました。大きなケージを用意され、飛び回り、栄養のある食事を食べ、たくさんのエンリッチメントに触れ、そして屋外の鳥小屋に行く機会もありました。しかし、家を変わってからは、2羽とも、ケージの中であまりにも多くの時間を過ごしていました。


どちらも、引き取られた時点で、胴体に大きな毛引きをしていました。現在、2羽とも完全に羽根が生えそろっています。ヨウムたちの現在の家にもケージはありますが、ヨウムたちははるかに自由を享受しており、その結果、指