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特集記事

鳥さんの雄叫びに関して補足:ご相談事例をヒントに

January 5, 2019

Pamelaさんの翻訳記事4に関して、これまでの経験から補足をさせていただきます。

ご参考にしていただけましたら幸いです。

 

まず鳥さんの鳴き声についてですが、鳥さんは鳴き声でコミュニケーションをとる生き物なので、全く鳴かないようにしてくださいと言われてもそのご依頼はお受けできませんとお伝えしています。そして、朝夕の日課の雄叫びについても、これに関しては本能のようなものなのでこれを改善することもできませんとお伝えしています。

ただし、大きな声で鳴くことによって鳥さんにとってメリットとなる結果が得られることから「呼び鳴き」に発展させないようにすることで、鳥さんの鳴き声に関する困った行動に悩まされずに済むのではないかと考えています。発情の時期になると大きな鳴き声を上げる回数がより増えることもあるかと思います。鳥さんが鳴く理由は何かを探りながら、上手に付き合っていく方法を考えていけたらいいなと思っています。

 

 Pamelaさんの記事では、トレーナー自身の経験から賛同できる点もあれば、これまでの経験から「そこはちょっと違うのでは?下手すると読んでる方が誤解を招きかねないかも!」という点もあると感じましたので、問題行動の改善によりお役立ていただけたらと思い、Pamelaさんの記事から抜粋して補足をさせていただきたいと思います。

 

1)「これは実際には、適切に対応することができれば、解決するのはかなり簡単な問題なのです。」

 

⇒補足:様々なご相談を受けてまいりましたが、長時間に渡る雄叫び、あるいは呼び鳴き改善については、一貫した対応と継続が必要になるので、飼い主さんの忍耐と根気が必要となると感じています。これらの経験が短ければ短いほど改善に取り組む期間も短くて済むかもしれませんが、鳥さんの方にもこれまでの経験と実績があるので、一筋縄ではいかないテーマだと感じています。

 

2)「だから、決して反応しないでください。(中略)~口笛を吹かないでください。~(省略)」

 

⇒補足:望ましくない行動に対して、反応をしないということは応用行動分析学では大切な点だと思っています。ただし、雄叫び(呼び鳴き)改善の場合、時々本に書かれているような「鳴き止むまで待つ」や「鳴き疲れるまで待つ」というような対応は現実的ではないと感じています。すぐに鳴き止んでくれる鳥さんならいいですが、もし飼い主さんの反応があるまで鳴き続ける、あるいは鳥さんの望む結果が得られるまで鳴き続ける鳥さんの場合は、長時間、雄叫びに付き合わされることになってしまいます。そして、鳥さんは鳴き疲れない!ということを身をもって経験しています。

私が飼い主さんにアドバイスする時は、「こういう声で鳴いてほしいな」というのがたとえば口笛であれば、鳥さんが鳴き叫んでいる時に口笛を吹くことをご提案しています。いわゆる誘い水です。それに、鳥さんが同じように口笛で返してくれたら飼い主さんが目の前に登場したり、ご褒美を与えることで、「大声じゃなくて、こうやって(=口笛)鳴けばいいんだ!」と学習してくれやすいと考えているからです。

 

3)「耳栓を用意して」

 

⇒補足:雄叫び(呼び鳴き)の問題点は、一緒に暮らしている人達にとっても、そしてご近所の手前という問題も抱えていると感じています。一緒に暮らしている家族は耳栓でこの問題を緩和できるかもしれませんが、外に響き渡る鳴き声はこれでは緩和できないのではないでしょうか。なので、記事内にも書かれているような改善方法に取り組んでいく必要はあると感じています。

これに付随して、防音のアクリルケージについてもご紹介させていただきます。いわゆる、呼び鳴きではなく、朝夕の雄叫びは鳥さんの日課のようなもので、これに関しては改善できないということをよくご相談でもお伝えしています。日課の雄叫びを上げている時間を多少短縮できるようにトレーニングすることは可能かもしれません。そして、一刻も早く呼び鳴きを改善したい場合でも、改善に取り組んでいる最中はまだまだ大声で鳴いている期間があるので、まずは防音のアクリルケージを用意することで、ご近所の目(耳?)を気にせずじっくりトレーニングに取り組んでいけるのではないかと考えています。防音のアクリルケージについて、ぜひ忘れてはいけないのが、人側は音が遮断されることによってこれまでの煩わしさは解消できるかもしれません。ただし、鳥さん側は大声を上げる理由があって鳴いているかもしれません。これが、そもそも人が教えてしまった呼び鳴きの場合、いくら大声を上げてもこれまでのように飼い主さんが反応してくれないとなると、新たな問題行動に発展しかねません。なので、鳥さんが呼び鳴きによって何を欲しているのかを把握して、トレーニングは継続しながら大声を上げる以外の代替行動を教えてあげる必要があるということをぜひ知っておいていただきたいと思います。

 

4)「あなたにはパワーがある。」「鳥の行動を変えるためには、あなた自身の行動を変えなければなりません。」

 

⇒補足:繰り返し出てくるこれらの言葉ですが、まさにその通りだと思います。鳥さんのいわゆる問題行動と言われている行動は学習行動だと言われています。現在の行動を強化してしまったのは鳥さんを取り巻く環境がそうさせてしまったという考えです。この環境には人も含まれます。決して、飼い主さんを責めている訳ではありません。一度、自分自身の行動を振り返ることによって気付くことがあり、それを改善することで結果的に鳥さんの行動も改善されたという事例は多数ありますので、この言葉を頭の片隅に入れておいていただきながらトレーニングに取り組んでいただけたらと思っています。

 

5)たとえ望ましくない音を発した時に間違えて「いいね!」と言ってしまったとしても「いいね!」と言う言葉の後にはご褒美をあげるようにしてください。

 

⇒補足:「いいね!」と訳してみましたが英語では「Yes!」と書いてありました。この言葉とこれに続くご褒美を関連付けるために、上記のようにたとえ間違ったタイミングで発してしまってもご褒美をあげるようにしてくださいということなんだと思いますが、個人的には行動と結果を関連付けるためにも、間違ったタイミングで褒め言葉を発してしまったらご褒美はあげない方がより効果的に学習できるのではないかと考えています。言ってしまえば、望ましくない行動を間違って褒めるなどの誤った反応をしないようなトレーニングが人側には大切になってくるので、まずは人がトレーニングを行っていくためのトレーニングといったところでしょうか。上記4)に通じる点だと思います。

 

6)「静かにしている時に報酬を与えるのではないということも理解してください。「静かであること」は行動ではないので、これに対しては何もしません。代わりに、鳥が実際に行動していることを探してください。」

 

⇒補足:これも応用行動分析学に則った説明です。ただし、鳥さんのトレーニングにおいては、「静かにしている」時に注目を向けてあげることは、呼び鳴き改善で有効であると考えています。もし呼び鳴きが飼い主さんの注目を引くための手段だとしたら、そんな大きい声で鳴かなくてもちゃんと気にかけているよということが伝えられますし、大声で鳴いたらノーリアクション、許容できる範囲の声で鳴いたら反応するというこれらの取り組みで鳥さん側の学習スピードは上がると感じています。

 

7)「鳥は餌探しをしたり、木を齧ったり、叫んだりを同時にすることはできません。」

 

⇒補足:対立行動分化強化(望ましくない行動と両立しない行動を強化する)のことですね。ただし、ここで言っている行動は、両立できる行動のはずです。餌探しをしていても叫ぶことはできますし、木を齧っていたりクチバシに何かをくわえていたりしても大声は出せることは鳥さんと暮らしている人はよくご存じだと思います。「同時にすることはできません」と書いてあるので混乱しがちですが、叫ぶことよりも餌探しを強化する、あるいは叫ぶことよりも木を齧る行動を強化するということであれば、望ましくない行動である大声で叫ぶという行動の代替行動を教えることによって叫ぶという行動の出現率は減少、または消去されるということだと思います。この考えの方は「代替行動分化強化」と呼ばれます。

 

8)「毎日3〜4時間を2回に分けた放鳥がベスト」

 

⇒補足:Pamelaさんはご自身の経験から「ベスト」だと書いていらっしゃいますが、ご家庭の環境に合わせて、放鳥時間を考えていかれることをお勧めします。私の相談の時にはよく、「長さより質」だということをお伝えしております。ダラダラと時間の長さだけを重視するよりも、たとえ短くてもその間に飼い主さんとガッツリ向き合って、取り入れられるようであればトリックを教えるようなトレーニングをすることによって鳥さんは満足してくれる傾向にあると考えています。

 

9)「一貫性を保つことを忘れないでください。あなたが報酬を与えたいと思う行動を探すようにあなた自身を訓練してください。」

 

⇒補足:トレーニングの見直しは必要ではありますが、方向性が間違っていなければ「一貫性を保つ」ことは大切です。そして、まずは飼い主さん自身がトレーニングについて理解していただき、鳥さんをトレーニングする前に自分自身のトレーニング、つまり思考を変えて行動を変えることが成功のカギだと思います。

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